副業解禁!?会社員をしながら副業で人材紹介業ってできるのか調べてみた

こんにちは!人材紹介事業の支援をしているアクシス株式会社の海老原(えびはら)です。

弊社運営サイトCallingoodでは、転職者に向けて転職のプロだから伝えられる転職情報やキャリア形成のノウハウをお伝えしています。

こちらの記事では、人材紹介会社様向けに、事業運営や集客マーケティングノウハウ等をお伝えして参りたいと思います。

副業を行う方が増えてくるのに伴い、副業OKの企業も増えてきました。現在の日本は景気回復とは言われているものの、デフレ脱却も給与上昇も実現していないため、ほとんどの方々が好景気を実感しておりませんし、今後の待遇面の改善が見込めないとあきらめているでしょうから当然のことと言えるでしょう。

クラウドソーシング、独立開業情報サイトを見ると副業でも行えそうな仕事の募集が多数掲載していますが、副業の選択肢の一つとして「人材紹介業」があります。若年層の労働人口が減少し人手不足が進み、今後も拡大する可能性のある業界です。優秀なお知り合いを多数ご存知の方であれば副業として成功するビジネスかもしれません。果たして会社員をしながら人材紹介業を副業で行うことは可能なのでしょうか?

そもそも人材紹介業はどのようにビジネスを成立しているの?

まず、人材紹介業のビジネスがどのように成り立っているのかを説明します。

人材紹介業は「人材を企業に紹介し手数料を支払っていただく」ビジネスです。例を挙げてを説明します。

人材紹介業が売上をあげるまでの仕組み

もし、人材紹介業者Aが人材採用を行っている企業Bに転職希望者(登録者)Cを紹介し、BがCの選考を経て入社が確定したら、AはCの初年度の理論年収の30~35%を紹介手数料として受けとります。

AとBとの紹介手数料の契約が「初年度理論年収の30%」で、もしCの初年度の理論年収が700万円であれば、AはBから210万円の紹介手数料を受け取ることができるのです。「一件の成約で手数料いくら」、というシンプルなビジネスと言えるでしょう。

人材紹介業は儲かるのか?

人材紹介業は入社決定者の年収にもよりますが、一つの案件につき時には数百万円の手数料を受け取るビジネス(しかも利益率の高いビジネス)ですので、人によっては非常に「儲かる」ビジネスだと感じるかもしれません。

しかし、人材紹介業は完全成功報酬制のビジネスです。企業に人材を何人紹介して何人面接をしていただいても、また内定を出したといただいたとしても「入社をしない限り」企業に対して手数料の請求を行うことはできません。

人材募集を行っている企業はたとえ一名の採用枠でも大抵の企業が複数の手段(一般公募や複数の人材紹介会社を利用している、など)を使って採用活動を行っています。

さらに転職希望者も複数の企業を受験しますし、中には転職活動を行った上で現職に残留する、という方もいらっしゃいます。企業と候補者、お互いの希望が合致しないと成立しないため、一件の成約を獲得することが非常に難しいビジネスであるとご理解ください。

副業としての人材紹介業、その具体的な方法と報酬とは

では、副業として人材紹介を行う場合はどのような方法があるのでしょうか。具体的な方法と報酬のイメージを紹介します。ちなみに人材紹介業は許可制の事業です。国の許可を持っていないと事業を行うことはできないため、個人が求人企業に対して候補者を紹介して手数料を受けとることはできません。

副業としての人材紹介業の方法 人材紹介会社に転職希望者を紹介する

個人が副業として行う人材紹介業は、基本的には人材紹介会社に転職希望者を紹介して入社が決定した場合に謝礼を受け取る、という手段になります。謝礼を出すので転職希望者を紹介して欲しいという人材紹介会社は多数存在し、自社サイト等で紹介を募っています。

転職希望者を人材紹介会社に紹介した際の報酬イメージ

人材紹介会社に転職希望者を紹介し、結果的に入社が決定すれば、決定した手数料の数%(相場的には5%が平均値です)の報酬を獲得することができます。

シミュレーションすると、ある人材紹介会社に紹介した方がその紹介会社経由で年収700万円で転職に成功し、210万円(企業との契約が30%として)の手数料を請求することになれば、その5%の105,000円を受け取れることになります。

単純計算で年収700万円の方を5人紹介して全て転職に成功すれば51万円になります。副業として充分成り立つビジネスと言えます。

現在の人材紹介会社の登録者獲得事情

なぜ人材紹介会社が登録者獲得のために個人の紹介を積極的に利用しているかというと、人材紹介会社にとって優秀な登録者集めはいちばんの経営課題でありまたコストがかかることなのです。

人材紹介会社の登録者集めの方法は自社サイトからの集客やヘッドハンティングといったものが挙げられますが、現在の主流は「転職データベース(リクナビNEXTやビズリーチ、enミドルの転職など)に登録している会員のエントリー」です。

このようなサイト経由で登録された方が成約すれば、1人にあたり紹介手数料の20~30%を運営会社に支払わなければいけません。経費とはいえ人材紹介会社の事業運営を考えると仕入れコストとしては高価な金額です。

そういう状況を考慮すると、登録者を紹介してくれた方に手数料の5%程度の紹介料を払うのは決して高くはないのです。

まとめ 会社員をしながら副業で人材紹介業はできるのか

会社員をしながら副業で人材紹介業ができるかどうか、について説明しました。結論としては副業として充分成り立つビジネスと言えます。

しかし、実際行うかどうかは充分考えた上で行ってください。

転職は結婚と同様、人の一生を左右する大きなライフイベントです。転職してキャリアアップやスキルアップが実現すれば全く問題はありませんが、転職に失敗して後悔する方も必ず存在します。

もし知人を紹介して転職のお手伝いをしたものの上手くいかなかった場合、その方の人生に悪影響を与えることになります。

人材紹介業は成約すれば一件当たりの金額が大きいビジネスではあるものの気軽にできるものではないビジネスでもあるのです

 

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海老原 舜

エージェントサポートdiv.マネージャー  新卒領域の人材紹介会社の人事を経験後、新卒紹介事業のキャリアアドバイザー、法人営業を経験。 新卒採用において多岐にわたる業界、企業の採用支援に携わりながら、学生のキャリア形成を手がける。 その中で現状の新卒市場に課題を感じ、アクシス株式会社にジョイン。 転職エージェント向けの新規事業の営業マネージャーに就任。 人材紹介会社向けにインターネットを活用した集客支援・ブランディング支援を行う。 日々多くの転職エージェントとお会いしながら、彼らの課題解決のために奮闘中。

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